一番最初はアメリカにてパイロットライセンスを取得したわけですが、その後紆余曲折あり、ドイツにてEASAのパイロットライセンスも取得しました。
アメリカでのフライトスクールでは普通に行われていたことが、ドイツでは違うところもあり、色々といい経験に。
今回は、アメリカとドイツのフライトスクール両方を経験したflyjetがそれぞれの違いをご紹介‼
(但し、全部のフライトスクールが共通とは限りません)
【海外でパイロット】座学はグループレッスン
アメリカでは、僕の通っていたフライトスクールは、基本的にマンツーマンでした。
座学はグループで行われるわけではなく、それぞれの理解力などを考慮して、教官が対応していました。ほかのフライトスクールの人たちとも交流がありましたが、同じような形式だったので、今は分かりませんが、当時はマンツーマンが多かったのではないかと思います。
調べてみると、グループで座学を行うところもあれば、マンツーマンで行うところもあるようで、スクールにより違うようです。
ドイツでは、座学は基本的にグループレッスンです。
PPLのみだったり、PPL取得後、計器飛行証明を取得したい場合、座学に関しては、自宅でフライトスクールから渡される教材を勉強したりして、その後クラスルームでの対面授業があったりしますが、将来的にパイロットとして仕事をしたいと思っている生徒向けに行われるATPL座学は、どこへ行ってもグループレッスンが基本です。
フライトスクールにもよりますが、ATPL座学は3ヶ月ごとにグループを作ってスタートしたり、半年ごとだったりします。
座学は、座学専門にしている教官が教えてくれることが多いです。フライト教官もしながら、座学教官をする人もいますが、座学教官のみをしている人も結構いる印象です。
分からないところは、その都度言えば理解できるまで教えてくれたのを覚えています。生徒同士での教えあいもよくしていました。
今ではCOVID-19の影響でオンライン授業がほとんどのところで行われていますが、個別授業ではなく、指定された時間にネット接続をしてライブレッスンを行っているところが多いようです。
授業をオンラインに残しているところもあるようで、何度も観返したりできるようになっているところもあったりして、便利になったなぁ、と思ったりもします。
【海外でパイロット】筆記試験は政府施設にて行われる
ほかの国は分かりませんが、僕の経験したドイツでの筆記試験は、どちらも政府施設にて行われました。
PPLは、FAAからの書き換えを行ったのですが、地方航空局にて筆記試験が行われました。
ATPL筆記試験は、国の航空局であるLBAの建物内に試験会場があり、そこで行われます。
アメリカのフライトスクールでは、フライトスクール内のコンピューターで行った記憶があるのですが、今でもそのような形なのかな?
【海外でパイロット】Fuel Drainはしない?
ドイツに来て初めてのフライトはPPL書き換えのためのトレーニングフライトだったのですが、プリフライトチェックをしているときにビックリしたのを今でも鮮明に覚えています。
フライト教官と一緒にプリフライトチェックをしていたのですが、C152の羽の下にあるFuel Drainをするためのところへいき、アメリカで行っていたことと同じようなことをしようと思っていたのですが、止められました。
他の国では分かりませんが、ドイツではFuel Drainはほとんど行いません。行ってもいいのですが、そのようなときには、燃料を入れるための施設に行き、専用のバスケットに燃料を入れないといけません。
アメリカでは、駐機場にてFuel Drainをしたあと、飛行機の下とかに捨てていましたが、ドイツではその行為は行うことが良くないようです。
Fuel Drainの目的としては、燃料タンクに水が入っている場合、それを除去するために行うわけですが、ドイツでは行ったことがないです。
ほかのヨーロッパではどのようになっているのか、興味があるところ。
日本やアジアの国で訓練している方にも教えてほしいところです。
【海外でパイロット】エンジンスタート前に叫ばない
アメリカでは、エンジンスタート前に必ず窓を開けて、外に向かって「Clear!!」と叫ばないといけませんでした。
飛行機の周りに人がいた場合、自分がエンジンスタートをすることを知らせ、離れてもらうためでもあります。
ですが、ドイツでは行いません。静かにエンジンスタートが始まります。
考え方としては、基本的に飛行機の周りに人がいることがないから必要ないのでは、とフライト教官などは言っていました。
アメリカにいた時に、エンジンスタート前に叫んだところで、人がいた例はありませんが、やらないよりいは、安全のためにやったほうがいいのかなぁ、とは思ったりしていました。
【海外でパイロット】口頭試験はあるけど少ない
アメリカでは、チェックライドは口頭試験が最初にあり、合格したらフライト試験があります。日本も同じ感じかと。そして厳しそうな内容ですね。
ドイツでは、口頭試験はあるにはありますが、何というか、そこまで厳しめの質問はなかったように記憶しています。
フライトのブリーフィングをしながら色々と聞かれたりしますが、突っ込んだような質問はなく、フライトに関することを聞いてきたり、飛ぶ機体の詳細を聞かれたりするぐらいでした。
タイプレーティングのときには、筆記試験の内容が少し違うようで、FAAの人たちとは違う筆記試験が用意されていたのを覚えています。筆記試験にて少し突っ込んだことをやっていたのかもしれませんが、全部を比べたわけではないのでよく分かりません。
ただ、その後のチェックライドでは、FAAの人たちは口頭試験の時間がありましたが、EASAベースのパイロットは口頭試験はほぼありませんでした。ないわけではないのですが、ブリーフィングの時に色々と聞かれるぐらいで、「今から口頭試験です」というような形ではありませんでした。
「それじゃ、EASAのほうが試験は簡単なのか?」と聞かれると、そうでもないかと思います。筆記試験の方に重点を置いているのかもしれません。チェックライドの時にはブリーフィング中は質問が飛んでくるので、用意していないと答えられないですし。
【海外でパイロット】アメリカとドイツ、フライトスクールの違い まとめ
最終的な目的地は同じところだと思いますが、そこへたどり着くまでの道に少し違いがありますね。
「どちらがいい」「どちらがよくない」ということはありません。
ただ、日本でパイロットライセンスを取得した方の体験談を読んだりすると、毎回「チェックライド大変そうだなぁ、耐えられるかなぁ…」とよく思います。かなり厳しそうですよね。安全のためには、そのぐらいのほうがいいのかな?
いくつか違うところがある座学やフライト過程。
皆さんがパイロットライセンスを取得したところでは、どのような感じなのかな?
コメント
アメリカでもFuelを地面に捨てるのは危ないのでしてませんでした。
というよりもしかしたら昔からダメだったのかもしれません(笑)
もし捨てているところをFAAの人間に見られたら、ライセンス剥奪されるらしいです。
気にせず勝手にやってる人も極少数いましたが、自分は安全第一で。
そうなんですね。知りませんでした。Fuelを捨てるバケツのようなものはあるのでしょうか?
ドイツだと、燃料を入れる給油所にバケツが置いてあることが多いですが、アメリカで飛んでいた時には見たことないです…
日本でも、試験の時にはらドレインはしますが、捨てたら落とされますね。取ったfuelを整備士さんが予め用意している瓶に入れていました
情報ありがとうございます。
入れる瓶が用意されているんですね‼