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【海外でパイロット】ビジネスジェット機専用ターミナル

gat 質問に答えます
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皆さんが通常使用する「旅客ターミナル」と言われるところには、旅客機がズラーっと並んで駐機している光景をよく見ると思います。

そして、色々な施設が入っていますよね。ターミナルで過ごす時間も「旅のひと時」ではないでしょうか。お土産を購入したり、海外へ行く人にとってはお寿司でも食べてから出発しようと言って食べに行ったり。ワクワクしながら非日常のような感じ、楽しいですよね。

ビジネスジェット機も、同じ空港を使用することが多いのですが、ビジネスジェット機が駐機している場面を近くで見ることがほとんどないと思われます。

ビジネスジェット機やプライベートジェット機に乗るときには、旅客ターミナルを使用せず、専用のターミナルを使用して飛行機に乗り込んでいることをご存じですか?

そんな、ビジネスジェット機やプライベートジェット機が使用する空港の専用の建物について解説‼

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【海外でパイロット】GATという建物が空港にはある

GAT=General Aviation Terminal

という建物が、旅客ターミナルとは別に、離れたところに建っている場合が多いです。

空港近くを車で走っていると、「GAT」と書かれた標識などを見かけることがあります。
基本「GAT」だったり「General Aviation Terminal」という表記を使用しているところが多いですが、場所によっては違う名称を使用しているところもあります。

General Aviationというのは、簡単に言うと、「旅客機以外の航空機」を指す言葉です。

皆さんが通常使用するのは「旅客機」ですよね。ビジネスジェット機やプライベート機は通常「旅客機」と言われる部類には含まれません。

このような飛行機は、通常「旅客ターミナル」を使用しません

空港によりますが、端っこの方であったり、旅客ターミナルから見える滑走路を挟んだ向こう側にポツンとあったり。それらをGATとして使用しているところが多く見受けられます。旅客ターミナルの中にある場合もありますが、出入り口は全く別で用意してあるのが通常です。

建物の目の前に飛行機を駐機することができたり、空港によっては建物から離れたところに駐機していたり。ビジネスジェット機やプライベートジェット機を使用して目的地まで行く場合には、このターミナルから飛行機に乗り込みます。

このターミナルには、税関もありますし、手荷物検査をするところもシッカリ備わっています。

また、パソコンやプリンター、コーヒーやビスケットなどが置いてある、パイロット専用の部屋も用意されていることがほとんどです。

乗務員専用の休憩部屋もあったりして、空港で待機する場合には、このような部屋で待機していることが多いです。

【海外でパイロット】FBOがある空港

FBO=Fixed Based Operator(運航支援業者)

GATがあるところでは、その施設を建てたり、建物を空港から借りたりして、乗務員の支援を行う会社が大抵の場合あります。

建物だけでは、意味がないですよね。そのため、空港独自の会社であったり、第三者が建物を借りたりして乗務員や乗客などの支援を有料で行うことがあります。

何をしてもらうかというと、駐機場の確保、燃料の手配、ケータリングの手配、飛行機によってはトイレの水交換、空港使用料の支払い、乗務員のホテル予約やタクシーの手配、乗客のリムジン手配、手荷物運搬、ターミナルから飛行機までの送迎などなど、支援をしてくれる会社があります。

これらを乗務員でやろうと思うと大変なので、通常は一定額、もしくは要望により個別に支払い、FBOに手配をしてもらいます。

場合によっては、タクシーの手配やホテルの手配など、会社や自分たちで行えることは行います。

空港によっては、FBOが1社のみのところもあれば、大きな空港だと複数のFBOがあり、複数の建物がある場合があるので、使用するFBOを事前に知っておかないと、着陸後にどこに行けばいいのか迷子になります。

使用料は空港やFBOにより違います。
成田空港だと、飛行機の種類にもよりますが、1回の使用で50万円ほどの使用料がかかってしまうようです…。

【海外でパイロット】GATはファーストクラスラウンジよりも質素

エアラインを使用して、ビジネスクラスやファーストクラスに乗ると、重厚なドアから入り、フカフカの絨毯を歩いて、ラウンジがあったりしますね。

チェックインも、エコノミークラスの人たちを横目に、専用チェックインカウンターがあり、待ち時間がエコノミークラスで飛行機に乗るよりも、短いことが多いです。

飛行機に乗り込む際も、並ぶ必要がないように、最初に乗り込み、ウェルカムドリンクなどのサービスがあったり。

ファーストクラスやビジネスクラスの専用ラウンジでは、暖かい食事が多数用意されていて、飲み物も多数用意されていたり、マッサージをしてくれたり、シャワーを浴びることができたり、静かな部屋が用意されていたり、色々あります。

優雅な気分が味わえます。

一方、ファーストクラスの人よりも大金を支払っているのにもかかわらず、ビジネスジェット機などに乗る人たちが使用するGATには、豪勢な食事も用意されていませんし、飲み物も何種類も用意されていないところがほとんどです。

理由は簡単。

ターミナルは手続きのためにしか使用しないから‼

ほかの乗客が乗り込むまで待つ必要がないから‼

どういうことかというと、ビジネスジェット機などをチャーターする人たちは、自分たちの出発したい時間のちょっと前に空港に到着すればいいからです。

空港などによりますが、大抵は出発時間の30分~15分前に到着してもらいます。書類確認や手荷物検査、飛行機までの移動や荷物の積み込みを考えると、出発時間の30分前に到着していれば、問題ない場合がほとんどです。

チェックインなどは基本ありません。

GATに到着すると、大抵の場合パイロットか専門のエージェントが待っています。

パイロットが直接迎えに行く場合だと、乗客の人数、パスポートなどを手元のリストと照らし合わせ、間違いがないことを確認したら、セキュリティーを通って、税関を通って、すぐに飛行機へ行きます。

そのため、建物の中では、ほとんど過ごしません。使用しても、会議室で商談などをして、すぐにまた飛行機に乗ることもあったりしますが、ゆったりくつろぐための施設ではないように思います。

早めに来る方もいますが、エアラインを使用するときのように1時間以上前にターミナルにてチェックインをしたりする必要はありません。

ドイツにあるフランクフルト空港のGATは、入り口から入って30歩程度で手荷物検査場があり、手荷物検査場のすぐ横に税関があり、税関を通るとすぐにドアがあり、車が待機している状態です。

車に乗り込むと、飛行機のドア近くまで15秒ほど。飛行機に乗り込み、荷物を積み込んで、ドアを閉めたら出発できる状態です。

上記のような動線が通常のため、お土産を買うような売店もなければ、レストランもないところが普通です。
飲み物を提供するバーのようなものがあるターミナルはたまに見かけますが、ほとんどの場合は素通りしてしまう乗客が多いです。

このようなことを知っている人が多いため、ほとんどの場合、出発時間の少し前に到着することが多いです。

「定時運行」もない世界。乗客の人が「遅れる」と連絡が入れば、それに合わせて、飛行計画書の時間を変更して対応します。

早めに到着した場合、出発できるようであれば、出発してしまいます。

あまりターミナルで過ごす人がいないからか、旅客ターミナルとは違い、乗客用の施設が整っていないように感じますが、そもそも必要ない人が多いため、シンプルになっているのではないかと思います。

【海外でパイロット】ビジネスジェット専用ターミナル まとめ

通常とは違うルートで飛行機に乗り降りすることのできる「VIP専用ターミナル」である「GAT」

通常の旅客ターミナルにある、ビジネスクラス専用ラウンジやファーストクラス専用ラウンジのように、乗客にとって「至れり尽くせりのサービスがある」というような感じではないので、ゆったりするような場所ではないのですが、チャーター機に乗る人たちにとっては、待ち時間はほぼゼロのため、必要ないですよね。

どちらかと言えば、セキュリティーチェックと税関があるだけの無駄な動線のないシンプルな建物。

空港によっては、GATの近くを旅客機が滑走路へ行くまでに通るところで見ることができるかもしれません。ただ、GATと分かるような感じでもないため、「小さい建物があるなぁ」ぐらいにしか感じないこともしばしば。

いつかは乗客として使ってみたいものですね。でも、空港で過ごす時間が好きな人にとっては物足りないかも。

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